江刺甚句まつり50周年記念コーナー展「火防祭と江刺甚句まつり」

江刺甚句まつりは、奥州市江刺で毎年開催される伝統的な祭事で、その起源の一つが岩谷堂一日市の秋葉神社の火防祭とされています。
近代消防が確立する以前の市街地では、木造家屋から発生した火災は気候条件によって非常に大規模な類焼となり、しばしば壊滅的な損害を与えることがありました。江刺地方でも享保16年(1731)の岩谷堂大火をはじめ、多くの火災が発生しており、これらの大火災に対処するために消防組などが組織されました。また、こうした大火に対し人々は神仏に火防を祈願し、また町全体が壊滅的な損害を受けた場合には、沈鬱の民情を復興へと喚起するための祭事を求め、文政5年(1822)には遠江国(静岡県)より秋葉神社(秋葉院)が勧請され、岩谷堂の火防祭もこの年代にさかのぼると考えられています。
このように江刺甚句まつりは、こうした火防祭を起源とする伝統行事であり、春の訪れを祝う地域の祭典として開催され、厄年を主体に甚句や演舞が行われ、地域の人々が集い、交流を深める場として今日に継承されています。
本コーナー展ではこのような地域の文化・伝統の根源となっている秋葉神社(秋葉院)の資料を中心に、江刺甚句まつりの本質である信仰の諸相を紹介したいと思います。

開催期間
令和5年4月29日(土)〜5月28日(日)
会場
さし郷土文化館 センター棟特設コーナー
主催
えさし郷土文化館、奥州市(主管:江刺総合支所地域支援グループ)