企画展「祈りの玩具―郷土玩具と信仰―」

開催日
2019年9月14日(土)~11月24日(日)
時間
9:00~17:00(11月1日より16:00閉館)
会場
えさし郷土文化館 第二展示室
料金
通常入館料でご観覧頂けます。

全国各地でつくられ、3,000種近くあるともいわれる郷土玩具。その多くは、江戸時代から明治時代にかけて生まれました。
独楽や凧、土人形など文献上において古くからみられるものもありますが、江戸時代の天下泰平の世で、庶民の暮らしが安定したころに城下町や周辺の集落における手工芸としての玩具が成立したのが郷土玩具の端緒といえます。しかし、社会が安定していたとはいえ、それらの素材は質素なものが多く、紙、土、木、藁など庶民にとって容易く手に入れられる材料を創意工夫によって加工されているのも郷土玩具の特徴です。また、それらは生活の中で抱かれた五穀豊穣、病気平癒、立身出世、子授け・安産などの願いを反映し、寺社で授与されたり、例祭の縁日で売られたり、あるいは節句などの様々な節目でつくられたりと、まさに「郷土玩具」は祈りが込められた玩具であることが分かります。
本展では、各地の暮らしとともに発展してきた郷土玩具を概観しながら、その地域の風土とともに、玩具に込められた祈りを感取できる機会にしたいと思います